お役立ちコラム

IoTの活用でスマートな防災対策の実現へ

2023.01.05

IoTの活用でスマートな防災対策の実現へ

増え続ける自然災害

増え続ける自然災害

近年、想定外の自然災害が頻発しており、全国各地の自治体で、その災害の対応に追われるケースが増えています。「令和3年版 国土交通白書」(国土交通省)によると、気候変動の進行により、水災害の激甚化・頻発化が懸念されており、実際に土砂災害の発生件数は増加しています。自然災害が増加する中、自治体の防災対策における責任は大きくなり、新たな課題が出始めています。

防災対策における課題

防災対策における課題

防災対策において一番重要なのは、リアルタイムの情報を地域住民に伝え、地域全体の安全を確保することです。総務省が行った、「地域におけるICT利活用の現状及び経済効果に関する調査」によると、災害時の住民への情報提供の課題は、「発災時の迅速・適確な情報提供」が68.5%と、最も回答が多いことが分かりました。この調査結果からも、災害発生時の迅速・適確な情報提供が、防災対策における課題であることがわかります。

Society5.0とIoTの活躍

内閣府は科学技術政策の中で、「IoT・ロボット・AI等の先端技術をあらゆる産業や社会生活に取り入れ、経済発展と社会的課題の解決を両立していく新たな社会であるSociety 5.0」の実現を掲げており、その中で防災における新たな価値の事例も提示しています。「Society5.0では人工衛星やドローン、建物センサーからの情報などを含むビッグデータをAIで解析し、地域住民一人ひとりに安全な避難情報を提供し、救助ロボットによる迅速な救助やドローンによる救援物資の最適配送を行う」といった防災が計画されており、今後この実現に向けてAIやIoTの活用が加速すると思われます。

防災におけるIoT導入の事例

防災が必要なあらゆるシーンでIoTの導入は既に始まっています。IoTの活用により、「リアルタイムの情報提供」をはじめとする様々な課題が解決できます。では実際に防災においては、どのような効果が得られるのか、早速見ていきましょう。

道路の冠水・浸水などの状態把握

自然災害の頻発化に伴い、台風や豪雨による道路の冠水や浸水が増加しています。道路管理者である自治体は、災害発生時には道路状況をいち早く確認し、迅速かつ的確な対応を行う必要があります。
冠水センサーなどのIoTセンサーを街路灯やカーブミラーなどの支柱に取り付ければ、道路の冠水・浸水などの状態をリアルタイムで監視することができ、災害発生時に迅速に道路状況を把握することが可能です。

地域住民への適確な情報発信

IoTセンサーによるリアルタイム監視の場合、いつ、どこで自然災害が発生したか正確な情報が分かるため、管理者である自治体は、地域住民にいち早く避難情報を提供できます。異常発生時にはすぐに通知が来るため、情報提供までのタイムロスはありません。また、自然災害の発生地点や発生時刻など、複数データの一元管理を行えるので、広範囲で災害が発生した場合にもスマートに管理することができます。

自治体職員の巡回作業のリスク軽減

IoTセンサーによって自然災害発生地点を正確に検知できると、管理者である自治体職員が災害発生地点を探す巡回作業が不要になります。職員の安全確保と巡回時のリスク軽減に繋がり、地域住民全体の安心安全が実現できます。

河川や水路の異常を瞬時に検知

傾斜センサーを使用することで、急斜面の崩壊や、インフラ設備の老朽化をモニタリングすることができます。
例えば、広域で大規模な災害が発生したとします。河川が氾濫し、洪水の恐れがあるなか、地域住民に情報を伝えるために、どのような状況なのか見に行くことは大変危険です。このような場面であっても、IoTセンサーを活用することで、台風・大雨・降雪などの自然災害による異常発生を容易に把握できます。
遠距離、多地点の定期巡回負担を大幅に軽減できるため、地域住民のみならず、自治体への安心・安全をサポートします。

IoTで災害に備える

IoTを導入することで「リアルタイムの情報取得」「迅速な情報発信」「巡回時のリスクの削減」など、抱えていた課題の解決が期待できます。
しかしIoTを取り入れても、いざという時に各々が的確なアクションが行えなければ意味がありません。フローの見直しを行うことは勿論、住民との避難訓練など、災害に備えた事前の準備があるからこそ、導入したIoTの効果が最大限に発揮されるのではないでしょうか。

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IoT Station防災ソリューション

IoT Station防災ソリューション

地震や台風、豪雨、雷雨時に発生する冠水・浸水などの情報を⾒える化する防災ソリューション。各種IoTセンサーから取得するデータを可視化し、自然災害発生時の防災対応をスムーズに行うことができます。 収集したデータを一元管理することで、防災対応の効率改善や省人化を支援します。

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