お役立ちコラム
設備管理とは?工場設備の保全管理の内容と共に解説
2023.02.24
工場のIT化や自動化が進む中で、機械設備が正常に稼働できるよう、保全管理をメインとした設備管理の重要性が注目されています。設備管理を徹底しないと、生産機械や管理設備の不具合・故障に繋がる可能性が高くなります。完全に故障してしまうと修理に時間がかかり、生産性が低下するだけでなく修繕費用も必要となり、企業にとっては大きな打撃となるでしょう。
今回は、設備管理の重要性について、解説していきます。
設備管理とは?
工場における設備管理とは、設備の点検はもちろんのこと、機械の動作確認や劣化の診断、部品の交換など、設備の維持管理に関する作業全般を指します。
生産性の向上のためには、設備管理の徹底がカギとなります。特に、設備の運用の中でも、保全管理の工程が重要になります。では、設備管理における保全管理とは一体どのようなものなのか、早速見ていきましょう。
保全管理とは?
保全管理とは、一言でいうと、機械や設備に不具合や故障が起こる予兆を検知して、未然に防ぐことです。一般的に、工場設備など製造業で扱う機械設備に取り入れられています。
機械や設備のダウンタイムを短縮することで生産性の向上だけでなく、メンテナンスにかかる人件費や時間の削減を行い、業務を効率化させることも可能です。より高い安定稼働は働き方改革へと繋がり、従業員のライフワークバランスも向上します。
保全とメンテナンスの違い
保全管理の「保全」と似たような意味を持つ言葉に「メンテナンス」があります。どちらも設備管理を行う上で重要な言葉ですが、意味合いが若干違います。
保全とは、先ほど保全管理の説明にもあったように、機械の不具合や故障が起こる予兆を検視し、未然に防ぐことです。機械や設備に「不具合や故障が起こる前に」という、事前に故障を防ぐ意味合いが強い点がポイントです。
対して「メンテナンス」とは、保全と同じように故障前の機械や設備の点検を行いますが、「不具合や故障が起きた後に」という、事後対応の意味も含みます。
保全は事前対応のみ、メンテナンスは事前だけでなく事後も含む、と覚えておくと良いでしょう。
さらに保全管理には、「事後保全」「予防保全」があります。この2つの保全方法について、メリットデメリットと共に説明します。
事後保全
「事後保全」は、機械設備に不具合が発生した後に保全を行うことです。その中でも、さらに「緊急保全」と「計画事後保全」に分けられます。
〇「緊急保全」とは、機械設備に不具合が発生した際に、突発的に保全を行うことです。
メリット:故障が発せるするまでは、保全業務にコストがかからない。部品や機械を寿命いっぱいまで活用することができる。
デメリット:復旧までに長期間、稼働が停止することもあり、生産性が落ちて生産計画を狂わす恐れがある。完全に故障してしまってからだと、修繕費用がかかりやすい。
〇「計画事後保全」とは、故障によって生産をストップしないよう、予め代わりの機械を用意し、代わりのもので対応することです。
メリット:代わりがあるため、日々の保全業務が発生しない。
デメリット:予備機械や部品を用意するため、使用時期が不明な物へのコストがかかる。
予防保全
「予防保全」は、機械や設備に不具合や故障が起こる前に、定期的に決められた時期にメンテナンスを行うことで、故障を防ぐ方法です。
例えば、「この部品は使用してから時間が経っているから、1か月ごとに点検しよう」「この機械はまだ新しいから、1年ごとに点検しよう」など、対象物の点検周期を決めて、定期的にメンテナンスを行います。
メリット:定期的なメンテナンスにより、突発的なトラブルを回避できる。点検期間が決まっているため、スケジュールの管理がしやすい。
デメリット:種類が多いと保全業務に時間がかかり、スムーズに作業が進まない。オーバーメンテンナンスとなっている可能性があり、無駄な保全費用がかかっている。
設備管理の重要性
冒頭に、設備管理の重要性が注目されていると述べましたが、なぜ重要視されているのでしょうか。ここからは、設備管理が重要な理由について、3つ紹介します。
1
生産性を高めることが出来る
1つ目の理由は、何と言っても、生産性の向上です。例えば、先ほど説明した保全管理を取り入れることで、機械や設備の故障を未然に防ぐことができるため、安定した製造・生産が可能です。機械や設備の稼働状況は、生産性に直結するため、日頃からこまめなメンテナンスを行うことが重要です。
2
作業員の事故防止に繋がる
2つ目の理由は、作業員の事故防止です。設備管理と聞くと、設備機器に関するメリットの印象が強いですが、それだけではありません。機械設備の不具合によって正常に動作しなくなると、思わぬ誤作動で手が挟まったり、体が挟まって重大な事故へと繋がる可能性もあります。そうならないように、事前に設備管理を行うことで、作業員の安心安全にも繋がります。
3
会社全体の利益に繋がる
3つ目の理由は、会社全体の利益貢献です。設備管理によって機械設備の故障を予兆することで、修繕費用を最小限に抑えることが出来ます。様々な経費を削減することができ、会社全体の利益に繋がります。
設備管理の実現を目指して
製造業の工場設備において、保全管理をメインとした設備管理を行うことで、様々なメリットがあることが分かりました。安定した製造を行い、会社全体の利益を上げるなど、設備管理の導入だけでも、強い経営を創り出すことが出来ます。特に最近では、IoTやITといった最先端技術を取り入れることで、設備管理を容易に行うことができます。設備管理の方法を模索している方、これから取り入れたい方、一緒に設備管理の実現を目指しませんか?
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