お役立ちコラム
生産管理をIoT化!~失敗しないIoTを実現する~
2023.12.14
あらゆる業界でIoTの導入は活発化しています。生産管理の現場も例外ではなく、「生産性の向上」「業務の効率化」などの効果が期待できることから、様々な企業でIoTの導入が進んでいます。
しかし、IoTを導入することで製造プロセス全体に影響を与える可能性があるため、導入検討にあたり慎重になっているご担当者様も多いのではないでしょうか。
本コラムでは懸念点を払拭し、導入への第一歩が踏み出せるよう、IoTによるメリットや導入方法をご紹介したいと思います。
【 目次 】
IoTとは?
まず本題の前に、IoTについて復習しておきましょう。
「IoT(Internet of Things)」は「モノのインターネット」と訳されています。一言で説明すると、モノにセンサーをつけて、インターネットに接続することで、遠隔操作等ができるようになることです。
※IoTについての詳しい説明は、こちらのコラムをご覧ください
IoTを導入する目的・メリット
IoTによって、あらゆる情報がデジタル化され、定量的なデータの取得が可能となりました。取得した情報を元に業務を見直すことで、様々なメリットを得ることができます。業務改革によって、競争上の優位性を確立させることも可能となります。
では、実際にどのような改革が行われているのか、一例をご紹介します。
管理コストを削減して、リソース分配を最適化する
生産現場での在庫管理は、非常に煩雑化しています。
例えば、製造途中での未完成品である「仕掛け品」の数量管理を行っていることです。仕掛け品は生産段階によって変化するため、段階ごとで在庫の管理を行う必要があり、非常に煩雑です。その他にも、資材や最終的な完成品など、膨大な数の在庫管理を行う必要があります。
もしも、管理担当者が異なる場合はそれぞれの情報が分散しているため、情報把握がしづらくなります。また在庫数は常に更新されるため、記録した在庫数と実在庫とのズレが生じる可能性もあります。
▼IoTを導入すると?
例えば、IoTを活用した重量計を導入することで、在庫管理を可視化することができます。
重量計は乗せるだけで簡単に測定ができ、重さから数に換算する機能を有したものもあります。重量計とIoTを組み合わせることで、取得した最新データをタブレットやスマホ端末に送信することができ、簡単にいつでもどこでも最新のデータを確認することができるようになります。
IoTにより業務を効率化することで、本来必要であった作業にリソースを分配することができます。
作業を自動化!人的ミスを削減する
生産管理の現場では、機械の稼働状況、部品の劣化状態、品質、生産計画など、把握すべき項目が多いです。
それらを従来の紙ベースで管理していては、非常に手間がかかります。修正・ダブルチェックにも、現場に人が行く必要があり、現場担当者の負担は大きいです。
また、目視で確認し、手作業で入力するためヒューマンエラーも起こりやすいでしょう。
▼IoTを導入すると?
IoTセンサーを現場に取り付けることで、例えば設備の稼働状況を正確に把握することができます。IoTによりインターネットに繋がったことで、リアルタイムでの状況の可視化が実現します。結果、担当者は現場に行かずとも、常に最新状況を把握することができるようになります。トラブルが発生した際は、過去のデータ確認・分析を行うことで原因を究明することが容易に出来ます。
設備の稼働状況だけでなく、予知保全にIoTを導入するなどIoTの活用方法は無限大です。あらゆる作業を自動化することで、人的ミスを削減します。
※予知保全についての詳しい説明は、こちらのコラムをご覧ください
生産管理における課題
様々なことが実現可能なIoTは、あらゆる業界で、年々需要は高まっていくことでしょう。事実、IoTに必要不可欠であるIoTセンサーの需要は増加傾向にあります。※1
しかし総務省によると、製造業においてDXに取り組む割合は約20%程度でした。※2
※出典1:経済産業省「次世代デジタルインフラの構築」
※出典2:総務省「情報通信白書令和3年版」
生産管理の現場では中々DX化が進んでいないのが実情です。DX化が進まないということは、IoTのような新たな技術の導入も進んでいないとも言えます。
なぜ導入が進まないのでしょうか?理由としてよく挙げられるものは、5つあります。
① 導入によって得られるビジョンが不明確
② 社内の理解度が低い
③ 推進のための人材が不足している
④ コスト面の課題
⑤ 現場の負担となり、反発を招く可能性がある
これらの課題を解決しながら、導入を推進するのは非常にハードルが高く感じるかもしれません。しかし前項でもお伝えした通り、IoTの導入よるメリットは非常に大きいです。競合に淘汰されないためには、IoTにより企業力を高めることは必要不可欠ではないでしょうか。
まずは最初の一歩を踏み出しましょう。そのために、5つの課題を解決しつつ導入を進める手順をご紹介いたします。
IoTの導入手順
[1] IoTを導入する目的を明確にする
まずはIoTを導入する際の課題を洗いだしましょう。課題を洗い出すことで目的や目標が定まり、IoTによって得られるビジョンが明確となります。
また、ゴールはモチベーションにも繋がります。
[2] 理解度を高める環境作りを行う
IoTの導入には、社内からの協力は必要不可欠です。目的や目標を明確にすることは、全社で協力するためには非常に重要なことと言えます。メンバーが前向きに取り組む環境を作ることで、自主的なリサーチを行うなど、理解度を深める行動へと繋げることができます。
また、全社の理解度を上げるためにDXの研修を行うのも良いでしょう。全体の理解度の底上げは、一丸となって取り組む環境作りにも繋がります。
[3] IoTシステムの導入を検討する
高度な人材を自社に抱え込まずとも、IoTを導入・活用できる仕組み作りが重要となります。そこで、おすすめなのがIoTシステムです。
IoTシステムとは、IoTを活用したシステムのことを指します。IoTはIoTシステムを活用することで、可視化や遠隔操作ができるようになります。
※IoTシステムについての詳しい説明は、こちらのコラムをご覧ください
[4] 小規模からスタートする
段階的なスタートをおすすめします。小規模から導入をスタートさせ、試行錯誤しながら少しずつ範囲を広げていくことで、リスクや変化に伴う従業員の負担を最小限に抑えることができます。また、その際にランニングコストをしっかりと把握しておくことも重要です。
当社のIoT Stationであれば、ランニングコストは「基本料金」と「センサーごとの従量課金」です。従量課金制のため、最小限のセンサー台数からの小規模スタートが可能です。
※料金について、詳しく知りたい方はこちらをご覧ください
[5] 導入前に新しいフローの資料作成を行う
IoTを導入することで、現場の作業フローは大きく変わります。そのため、新しい業務に対応しなければならない現場には、負担をかけることになります。反発を招かないためには、事前に新しいフローを資料として共有すると良いでしょう。また、導入後も入念なフォローアップが大切です。
生産管理の未来
IoTにより、生産管理の現場はあらゆるメリットを得ることができるものの、超えるべき複数の壁についてもご理解いただけたでしょうか。ハードルは決して低くはないものの、IoTのような技術が鍵となり、生産管理の未来は大きく変化していくことが期待されています。「IoTとセンサーテクノロジー」「AIによるビッグデータの活用」「人間と機械の共同作業」などは、最新の技術として導入が既に進んでいます。潤沢な予算のある企業はこのような技術をいち早く取り入れ、またたく間に適応していくことでしょう。
一方で、企業規模が小さいほどDX化が進んでいないことが「DX 推進に関する企業の意識調査(※)」で分かっています。しかし、企業競争に淘汰されないためには、導入における懸念点を解決し、前進するしかありません。
※出典:株式会社帝国データバンク「DX 推進に関する企業の意識調査」
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