お役立ちコラム
物流コストの3つのムダ~ムダを無くす、解決策~
2023.05.11
EC市場やフリマアプリなどの拡大により、物流業界の動きは活発化している一方、物流コストの増加が問題視されています。売上を上げるためには、物流コストの削減は欠かせません。では、実際に物流コストの削減に向けて、どのような取り組みを行えばよいのでしょうか。
そこで今回は、物流コストの種類の紹介や、コスト削減に向けた取り組みについて、説明していきます。
物流コストとは?
物流コストとは、人、モノに関わらず、物流全体にかかる費用を指します。また、物流コストは大きく2つの種類に分けることが出来ます。
[1] 社内物流コスト
1つ目は、社内で発生する費用を指す「社内物流コスト」です。例えば、荷物を社内で保管する際に発生する「社内保管費」や、荷物を梱包する際に発生する「社内梱包費」、更には自社の人件費も、この「社内物流コスト」に分類されます。
[2] 支払い物流コスト
2つ目は、社外で発生する費用を指す「支払い物流コスト」です。例えば、外注先に支払う輸送費・運送費や、倉庫を利用したときの利用料、梱包や保管を委託している場合に発生する委託料も、この「支払い物流コスト」に分類されます。
簡単にまとめると、費用が社内で発生するのか、社外で発生するのか、発生場所によって分類することができます。
物流コストの内訳
先ほど2つの種類に分類した物流コストですが、更に4つの要素に分けることが出来ます。
ここからは、この4つの要素について、1つずつ説明していきます。
1
輸送費 / 運送費
輸送費とは、モノを運ぶときに発生する費用のことを指します。似たような言葉で。「運送費」という言葉がありますが、荷物の運送を業者に依頼する費用のことを指すので、「輸送費と運送費は同じ」と考えて問題ないです。
具体的には、宅配便の配送費や航空便の運賃、自社便を使用する際のガソリン料金なども輸送費に該当します。物流コストの中でも、1番聞き馴染みがある費用です。
2
荷役費
荷役費とは、倉庫や物流センターからモノを入出荷する際に発生する費用のことです。
具体的には、モノを倉庫から出庫する際の費用、梱包、シール貼り、タグ付けの際に発生する費用が該当します。
実際には、モノにかかる費用ではなく、荷役作業を行う人件費が主なコストの要因です。作業の効率化を図ることで、荷役費を抑えることが期待できます。
3
保管費
保管費とは、モノを倉庫などに保管する時に発生する費用のことです。
具体的には、倉庫の賃借料、借用倉庫の場合に発生する借用料、などが保管費に該当します。
4
人件費 / 管理費
人件費とは、物流に関わる人に発生する費用のことです。具体的には、物流担当者や作業員、営業担当などの給与が該当します。また、管理費とは、製品を販売したり、管理するための物流システムが該当します。管理費の中に、人件費を含む場合もあります。
物流コストが増加する3つのムダ
では、実際にどのような事が原因で、物流コストが増加しているのでしょうか?調査してみると、3つの「ムダ」があることが分かりました。では、1つずつ説明していきます。
- 01.交通のムダ
- まず1つ目のムダは、交通のムダです。目的地までの最短ルートと、1番遠いルートを比べると、荷物を配送するまでにかかる時間だけでなく、交通費もかかります。自社便であれば、そこにかかる車両費や、高速料金、駐車料金、ガソリン料金など、単体で見ると少ない費用でも、全て合わせると膨大な費用になりかねません。
- 02.保管のムダ
- 2つ目のムダは、保管のムダです。保管費を例に説明します。保管費とは、モノの保管の際にかかる費用のことでしたね。モノの在庫が増え、倉庫の保管スペースが足りなくなると、倉庫の数を増やさなければなりません。しかし、倉庫を増やしたからといって、空きスペースが出来てしまうと、その部分は無駄な費用になります。
逆に、倉庫内の整理を行うと、倉庫が余るケースもあります。そうなると、空き倉庫の分だけ無駄な費用になってしまいます。
- 03.作業時間のムダ
- 最後のムダは、作業時間のムダです。業務が多いほど、作業する時間が必要になり、作業を行う人が必要になります。作業時間が長く、残業時間が増えてしまうと、一人当たりにかかる費用は多くなります。費用が嵩むだけでなく、作業員の労働負担もかかるため、作業時間の見直しが必要になります
物流コストを削減するためには
物流コストの増加が問題視され、そこには3つのムダがあることが分かりました。物流コストを削減するためには、まずは3つのムダを無くすことが求められるでしょう。
そこで、3つのムダを無くすための解決策について、ご紹介します。
- 01.交通のムダ
- 交通・配送ルートの見直し
まずは、交通・配送ルートを見直しましょう。目的地までの道のりを確認せずに、よく使う道だけを使っていると、意外と遠回りになっていたり、下道で十分な道を高速道路で向かっていたなど、自ら無駄を作っていた可能性があります。そうならないためにも、事前に目的地までの距離と時間を確認しておくことで、最適なルートで向かうことができます。
- 02.保管のムダ
- 倉庫・保管スペースの再確認
保管スペースの大きさや保管期間によって大きく料金が変わる場合があるので、倉庫を借りる際には注意しましょう。いきなり劇的な効果を期待することは難しいですが、少しずつ堅実に取り組むことで、物流コストの削減は期待できます。
- 03.作業時間のムダ
- 物流システムの導入
IoTを活用した物流システムを導入することで、作業の効率化を目指すことができ、少ない人数でも円滑に業務を行うことができます。
例えば、コンテナ内にセンサーを設置することで、温度・湿度の一元管理が可能です。今まで人の手で確認していた作業の自動化が可能になるため、業務効率の改善と労働力不足の解決に役立ちます。
物流業界の課題にIoT Stationが応えます
今回は、物流コストについてご説明しました。物流業界はEC市場やフリマアプリなどの拡大により業界を取り巻く環境が大きく変化しており、プロセス全体の変革が求められています。多岐に渡る課題は、IoTを活用することで大きく改善へと導くことが可能です。
あらゆる業界で期待されるIoTは、物流業界でも活躍の場が広がっています。人材不足などの課題解決のためには、今後は前向きに導入検討を進めていくことが必要となります。
物流ソリューションのご紹介
物流業界の動向や課題についてわかりやすく記載した無料資料を配布中です。
物流管理ソリューションであるIoT Stationであれば、物流用パレット・カゴ車の管理、配送トラックの位置情報管理、輸送荷物の品質管理などを一元管理し、業務を効率化することが可能です。お客様のご要望やお悩みに沿って、最適なソリューションをご提案させていただきます。