お役立ちコラム

一人暮らしの高齢者の見守り~最新のIoT技術と共に紹介~

2023.01.06

一人暮らしの高齢者の見守り

日本における少子高齢化は、深刻な状況です。2025年には、全人口の2 割弱が75歳以上という超高齢化社会(いわゆる「2025年問題」)が到来すると言われています。そこで、高齢者が安心して生活できるために、IoTを活用した見守りへのニーズが急速に高まっています。

日本の単身高齢者世帯の状況

日本の単身高齢者世帯の状況

まずは、日本の社会情勢を見てみましょう。
「令和4年版高齢社会白書※」(内閣府)によると、日本の65歳以上の人口は、急激に増加していることがわかります。昭和25年には、総人口の5%に満たなかったのが、令和3年には28.9%に達しており、高齢化が急激に進んでいます。
その一方で、65歳以上の一人暮らしの割合は、男女ともに増加傾向にあります。昭和55年には、65歳以上の男女それぞれの人口に占める割合は男性4.3%、女性11.2%でしたが、令和2年には、男性15.0%、女性22.1%となっています。
※参照:令和4年版高齢社会白書

一人暮らしの高齢者が抱える問題

では、一人暮らしの高齢者が抱える問題はどのようなものなのでしょうか。

体調の変化に気付けない

一人暮らしだと、普段の体調を気に掛ける人がおらず、体調管理も難しいです。本人が気づかないうちに、病気が進行してしまう恐れもあります。
認知症においては、詐欺などの犯罪に巻き込まれることもありえます。トラブルに巻き込まれないためにも日頃の体調の変化を知ることは重要と言えるでしょう。

生活意欲の低下

社会や家族との交流が乏しくなることで、生活意欲の低下を招きます。一人暮らしは気楽ではありますが、一人だからこそ家事や炊事などが億劫となり、生活リズムの乱れへと繋がります。
何かしらの繋がりを、本人の心地良い距離感で持つことで防ぐことができるでしょう。

孤独死

孤独死とは、一人暮らしの者が、誰にも看取られることなく息を引き取ることを指します。
離れて暮らす家族であれば、異変に気づくことも難しいでしょう。何かあった際に、すぐに駆け付けることもできません。

見守りの課題

一人暮らしの高齢者が抱える問題を解決するために、以前より様々な見守り手段が考えられています。しかし、見守る方法を一歩間違えれば、課題になり兼ねません。では、実際にどのような課題があるのでしょうか。

課題01.
プライバシーの問題
見守りの手段として、カメラを使用した見守りがあります。自宅にカメラを設置することで、ご家族の様子を遠く離れた場所でも24時間確認することができます。
しかし、このカメラの存在が気になり、「常に監視されている」と思うようになる方もいらっしゃいます。見守る側にとっては、24時間いつでも確認できる安心感の反面、見守られる側には、かなり負担に感じているかもしれません。
課題02.
ストレスがかかる
コロナ禍になり、離れて暮らすご家族とコミュニケーションを取る機会が減ったことから、電話やメールを毎日している方もいるのではないでしょうか。
しかし、毎日の連絡が苦手な方もいらっしゃいます。ストレスを与えてしまっては、見守るどころか、「1人にしてほしい」と思わせてしまう可能性もあります。
課題03.
費用がかかる
介護サービスや介護施設を利用している方も多いかと思います。実際にスタッフが診てくれるので、安心感があります。
しかし、介護サービスによって費用面が大きく異なります。何年もお世話になると考えると、経済的に苦しくなることも考えられます。

一人暮らしの高齢者の見守り

IoTによる見守りが最適

上記3つの課題を解決できるのが、IoTセンサーを使用した見守りです。どのようなメリットがあるのかをご説明します。

課題01.
プライバシーの問題
プライバシーに配慮した見守りが可能
見守られる側が負担にならない、さりげない守りが可能です。設置場所が目立ちにくいIoTセンサーに変更することで、プライバシーに配慮した見守りが可能です。IoTセンサーは、小型でありながらも、機能性は抜群です。なるべく目につかない場所に設置しても、センサーによって正確な情報を収集し、安定した見守りを行うことができます。
課題02.
ストレスがかかる
ストレスフリーな見守りが可能 
体動センサーをベッドなどに設置することで、就寝時に無理なく見守りができます。
心拍成分・呼吸成分など繊細なデータを、利用者の眠りを妨げずに簡単に取得できるため、ストレスもかからず、一人暮らし高齢者の体調管理にピッタリです。
課題03.
費用がかかる
少額から始められる
IoTによる見守りサービスの中には、サブスクリプション対応のものもあります。見守り手段も多いので、自分に合った見守りを探すといった意味でも、まずは始めやすいものから導入してみても良いかもしれません。

IoTで高齢者や離れた家族をサポートする

このように、一人暮らしの高齢者が抱える課題を解決できることから、IoT導入による見守りが注目されています。核家族化や高齢の両親と離れて暮らすケース、未婚率の上昇により、今後はより一層一人暮らしの高齢者が増えると予測されます。社会的孤立を防ぎ、人と人とが簡単に繋がれる社会を構築するためには、IoTの活用は大変有効です。高まる見守りの需要に応えるIoTについても、ご紹介します。

離れて暮らす家族が、簡単に安否確認ができる

見守られる側が自宅に居ても、今では様々なIoTセンサーで簡単に見守ることが可能です。
例えば、部屋にIoTセンサーを設置することで、高齢者が部屋で転倒した際にセンサーが検知して、すぐに家族に通知を届けることができます。センサーが異常を検知してすぐに通知が届くので、離れて暮らす家族であっても、リアルタイムの状況を把握することが出来ます。

見守られる側が外出中でも、居場所がわかる

IoTセンサーを持って外出するだけで、位置情報を自動で取得することが出来ます。
IoTセンサーによっては、SOSボタンが備わったものもあるので、緊急事態をすぐに発信することができ、より安心して使用することが出来ます。

負担をかけずに、見守ることができる

日常生活で使用しているモノにIoTセンサーが組み込まれていれば、利用者の負担をかけずに見守ることが出来ます。
例えば、就寝時には部屋の電気を消し、起床時に電気を点けることは、毎日発生する場面ですよね。ここで、IoTセンサー搭載の電球を使用することで、電気の点灯状況から、利用者の活動を把握できます。通知機能が備わっていれば、例えば一定期間電気が点灯しない場合、家族に通知メールが届き、異変にすぐに気付くことが出来ます。

手軽に、すぐに利用できる

民生用小型IoTセンサーであれば、部屋での設置も簡単です。利用するために大掛かりな工事は必要なく、手軽に利用することができます。
介護施設を利用するとなると、入居までに面倒な手続きが発生します。IoTセンサーによる見守りであれば、そのような手続きも必要ありません。使いたいときに、すぐに利用することが出来ます。

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